ご飯の魅力を語ろう

vol.1柏原ゆきよさん

管理栄養士
一般社団法人 日本健康食育協会代表理事
一般社団法人 食アスリート協会 副代表理事
一般社団法人 日本こども成育協会 アドバイザー

動画の内容をインタビュー記事で読めます

ご飯中心の食事で、
元気に長生きできる体を手に入れる #3

寝たきり高齢者にならないために
ご飯中心の食生活で健康な心身を維持しましょう
寝たきりにならないためにはしっかり食べることが大事だということははっきりしているのですが、一般的には「年を取ったら食べすぎないようにしなきゃ」とか、「あまり動かないから食べないほうがいい」とか、食事の量を控えがちです。確かに年を取ると太りやすくなりますが、食が細い方は体力も抵抗力も落ち、気力も低下する傾向が顕著で、寝たきりのリスクが高いのです。私はシニアの方ほどきちんと食べる大切さを伝えたいと思っています。
もちろん、何でも食べればいいというものではありません。体力を維持し衰えにくい体を作るため、ご飯を主体にした食事を推奨しています。体力を作り、脳機能を維持するのはご飯です。最近は「タンパク質は大切です。元気なお年寄りはお肉を食べていますよ」というシーンをよく目にします。確かに元気な高齢者はお肉もよく食べていますが、実はそれがメインではなく、ご飯もしっかり食べた上でお肉も食べているということなのです。普段、ご飯をしっかり食べていると胃腸機能が衰えにくいのでお肉をおいしく食べられるのですが、一部を切り取ってそこだけにフォーカスした情報だと、まるでシニアの方がお肉ばかり食べているように見えてしまいますよね。実際には、ご飯を食べずお肉ばかり食べていると、胃がもたれて食欲も落ちます。
最近は「おかずは食べるけれどご飯は控えている」という高齢者の方が増えています。それも間違った常識です。今のシニア世代は、戦後の貧しい時代から高度経済成長で豊かになっていく時期を生きてきた方々です。おかずがあまり食べられずお米でお腹いっぱいにしていた時代、おかずをたくさん食べられる豊かな食生活やパン食のアメリカスタイルは、憧れであり夢でした。国も「1日に30品目食べましょう」と推奨していました。ご飯ばかり食べていては栄養が偏りますよ、おかずをバランスよく食べましょうということですね。それが実現した今、当然ながら「ご飯よりおかずを食べなきゃいけない」という意識を持っている方が多数います。私自身も、子どもの頃は親に「ご飯は残してもいいけれどおかずはちゃんと食べなさい」と言われて育ちました。親の世代は、それが正しいという意識が定着しているんですね。
けれど私自身が何万人もの食生活をサポートしてきて確信するのは、「ご飯をしっかり食べたほうが体は楽である」ということです。ご飯中心の食生活にしたら体調がよくなったという声を多数いただきますし、メンタルの面でも「気持ちが沈みがちだったけれど出かけようという気になった」など、前向きな変化をたくさん聞きました。加齢とともに胃腸は衰えていくのにおかずをたくさん食べては、むしろ消化に負担がかかってしまいます。国も今では「1日に30品目」は取り下げています。
#4へ続く