7月
July

7月下旬
田んぼに流れ込む冷たい水
いちほまれは今、穂の赤ちゃんを育てる時期を迎えています。これから穂が実るまで、水が欠かせません。ただ、根は新しく伸びないため、酸素を送り、今ある根を元気に保つ工夫が必要です。そこで行われるのが「間断潅水(かんだんかんすい)」です。田んぼに水を入れては抜き、また入れる――この繰り返しによって、根に酸素を送りながら、穂の成長に必要な水分を届けることができます。まだ、いちほまれの穂は姿を見せていませんが、静かに、力強く、実りの季節へと向かっています。

7月上旬
田んぼに降り立つコウノトリ
福井県は、全国でも有数のコウノトリの営巣地であり、人工巣塔の設置数は兵庫県に次いで全国で2番目に多くなっています。そのため、田んぼに行くとコウノトリを見かけることがあります。似たような立ち姿のサギと比べると、コウノトリは体がひとまわり大きく、遠くからでも一目で見分けることができます。コウノトリが姿を見せるということは、田んぼに多くの生き物が暮らしている証でもあります。カエル、クモ、ヤゴ、トンボなど、さまざまな生き物の写真が今年の栽培情報にも掲載されていますので、ぜひ探してみてください。いちほまれも、多くの命が育まれる豊かな自然の中で、すくすくと育っています。