5月のころは、まだ小さかった苗は、茎の数が増え、葉っぱを伸ばして、すっかりシャキッとした姿になりました。茎の数がじゅうぶんに揃うと、農家さんは、田んぼに水の通り道をつくります。「溝切り」と呼ばれる作業で、田んぼに溝を掘り、水を抜いたり入れたりしやすくします。この時期には、田んぼの水をいったん抜いて乾かし、茎の数がこれ以上増えすぎないように調整します。
田植えが終わるこの頃から、稲の育ち具合に応じて田んぼを適切に管理するため、生育調査が始まります。稲の葉の長さ、枚数、色の濃さ、茎の本数を調べることで、稲の健康状態を知ることができます。これから7月ごろまで、県の普及指導員が、毎週、稲の健康診断を続けていきます。
いちほまれの田植えが始まりました。農家さんが、苗をまっすぐに植えられるように、気を配りながら田植えをしています。まっすぐに植えると、並んだ稲にはむらなく日が当たり、風通しも良くなるので、たくさんのお米を収穫することにつながります。元気で立派な稲を育てるため、農家さんは苗の列が曲がっていないか、後ろをじっと見つめながら田植えを進めていきます。
苗を育てるハウスには、温度計が設置されています。これは、気温に合わせて管理を行い、丈夫な苗を育てるためです。苗は暑すぎると、しおれてしまいますし、寒すぎると、大きくなれません。苗の様子と苗の高さに吊るされた温度計を見ながら、農家さんは丈夫な苗を育てます。
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